スポーツ外傷ってなんだ?

この記事を書いた人
木下智雄

きの整骨院 院長

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ケガで多いのスポーツをしている時ではないでしょうか?もちろん、日常生活でのケガもありますが、体を瞬発的に動かしたり、強い外力で接触しますよね。各スポーツでの特徴を今日は書いていきます。

陸上競技

ランニング、跳躍、投擲動作での受傷がみられます。短距離走ではアキレス腱断裂やふとももの前後の筋肉の肉離れ、ふくらはぎの肉離れがよく損傷します。ひどい場合には、骨盤の剥離骨折になることもあります。長距離ではスネの骨、腓骨、足の指の疲労骨折などが考えられます。その他にも腰痛、腰部分離症、ジャンパー膝、シンスプリント、アキレス腱炎、変形性膝関節症などもみられます。

体操

もっとも好発するのが足関節捻挫です。他にも腰痛、膝前十字靭帯断裂、シンスプリント、アキレス腱炎、足底筋膜炎などがみられます。床運動では頸椎捻挫、鉄棒、吊り輪では落下時に胸腰椎の骨折を起こすこともあります。肩、肘の損傷も多く、肩関節、肘関節脱臼、肘関節靭帯損傷もみられます。

じゅうどう

格闘技なので投げ技、寝技、抑え込みなどの外力によってケガをします。頸椎捻挫、鎖骨骨折、肩関節脱臼、肩鎖関節、肘関節脱臼、肋骨骨折などもみられます。他にも足関節、膝関節、腰部の損傷、耳介の血種、手指の骨折、脱臼なども起こります。

水泳

肩痛が好発します。肩関節前面の疼痛で水泳肩と呼びます。飛び込みの際の頭部強打やこれに伴う頸椎脱臼、捻挫、頚髄麻痺も起こりえます。

スキー

滑走中の転倒では膝関節の前十字靭帯、内側靭帯断裂が多いです。他にも足関節捻挫、転倒により手を着く前腕骨の骨折、胸腰椎骨折、親指の靭帯断裂など重篤なケガがみられます。

野球

肩関節の痛みです。関節唇損傷、前方亜脱臼、二頭筋腱炎、腱板炎などがみられます。また、投球動作で上腕骨の骨折や腱板断裂、上腕骨内側上顆炎、肘関節靭帯断裂も起こります。また、突き指、足関節捻挫、打撲などがみられます。

サッカー

膝、足関節の捻挫が多く、前十字靭帯、内側靭帯、半月板などの損傷がみられます。他にも溶融、分離症、ヘルニア、アキレス腱炎、アキレス腱断裂、オスグット病、スネの骨の骨折や足の指の疲労骨折も起こります。

テニス

特に外側上顆炎テニス肘が代表的な疾患で30-50%のプレーヤーが経験します。

バレーボール

手指の捻挫、骨折、突き指が多いです。ジャンプ、転倒などで腰痛、舟状骨骨折、シンスプリント、アキレス腱炎、足部の捻挫などもあります。

バスケットボール

もっとも好発が足関節捻挫です。次に膝部の前後十字靭帯損傷、半月板損傷などがみられます。ジャンパー膝、アキレス腱炎、足底筋膜炎、腰部捻挫などもみられます。

ラグビー

タックルなどでまれに頸椎脱臼骨折、頚髄麻痺のような重篤な症状が発生します。また、顔面損傷、膝損傷、足部損傷、腰部ヘルニア、肩関節脱臼、骨折、ふともも前面の肉離れなどもみられます。

ザーっと書きましたが、瞬発的な動きをすると筋肉がキュッと縮まって肉離れが起きやすかったり、相手とぶつかるスポーツであれば日常生活では起こりえないような外力が加わることで大きなケガにつながる場合が多くあります。これを予防するには準備体操です。しっかり筋肉をのばして関節を様々な方向に動かすことで急な外力にも対応しやすくなります。ケガをすると日常生活のリズムがくるいますよね。それを防ぐためにも時間をかけてしっかりケアをしましょう。