骨折ってなんだ?

この記事を書いた人
木下智雄

きの整骨院 院長

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ケガをすると骨は大丈夫なのか?を心配しないといけませんよね?骨折の場合は腫れが強く出たり痛みが強く出ますので、その後の処置の仕方で今後に影響が出たりすることがあるからです。もちろん打撲でも捻挫でも予後が悪くなる場合があるので油断はできません。なので、今日は骨折について説明します。

まず、骨は骨幹部を外膜、内膜などの骨膜が覆います。骨折の定義は「骨組織の連続性が離団された状態」です。通常レントゲンを撮ると、骨の線が直線に写っています。骨折の場合は、凹みがあったりモヤっとしてたり、線が入っていたりします。よーく見ないとわからないことが多いと思います。

多くは転倒、転落、交通事故、スポーツなどでおこる急性と、最近テレビなどでも耳にする「いつのまにか骨折」と呼ばれる亜急性です。これは、骨粗しょう症などの高齢の方が反復、継続して伝わる外力が原因で起こります。

症状は強い痛み、腫れ、機能障害(思うように動かない)などが現れ、異常可動性(関節以外の場所で骨が動く)、軋轢音(あつれきおんと言い、骨同士が触れ合い動かすとグリグリ音を感じる)、転位と変形(骨の位置が変わること、元通りの形にはならないこと)などが骨折特有の症状です。また、骨折によるショック症状(チアノーゼ、冷や汗、ドキドキ、意識朦朧、昏睡など)や発熱(37-38度の吸収熱が出るが数日で平熱に戻ります)。これらの症状に当てはまる場合は、必ず医療機関にかかりレントゲンをとり医師の診断のもと、適切な処置をしてください。

また、内臓損傷、血管損傷、神経損傷などを合併していたり、その後に肺の不具合や血管のつまりなどを起こす続発症、骨折後の骨が多く出来過ぎることやうまく骨が着かないこと、骨が成長しないなどの重大な危険因子が隠れている場合もあります。

こうして書いてみると、不安になることばかりですが、「骨折かな?」と思ったらまずは冷やす(部位によりますが氷レベルの冷たさで火傷にならない程度で10分くらい。熱をもってきたなと思ったらその都度10分くらいを繰り返します)。次に固定(関節を固定します。包帯、テーピングなどなければタオルなどでもいいです。)。動かさないことで炎症も広がりにくく、二次的損傷も防げます。そしてしっかり医療機関を受診してください。レントゲンを撮ってドクターの診察を受けることで安心もできると思います。

骨折は大怪我です。放置すると痛みが残ったり、曲がらなくなったりします。ケガは仕方のないことですが、その後の処置はしっかり行いましょう。