脱臼の定義としては、正常な関節面相互の解剖学的位置関係を失っている状態とのことです。ちょっと難しいですが、関節に骨と骨がスポっとうまく連結している状態ではなくなるということです。大きく外傷性脱臼、先天性脱臼、病的脱臼などに区別できます。外傷性脱臼は大きな外力により、関節の膜を損傷し関節の外に骨が出た状態をいいます。転倒や瞬間的に大きな外力が加わった場合に多くみられます。亜急性でいうと野球のピッチャーのルーズショルダーなどがこれにあたります。病的脱臼は片麻痺患者の肩関節不全脱臼や、関節が炎症などで膨れ上がり関節自体が広がり脱臼してしまう拡張性脱臼、リウマチなどの関節破壊による破壊性脱臼などがあります。
脱臼の症状ですが、疼痛、腫脹、機能障害が起こり、固有症状としては、脱臼後にある程度の動きはできるが力を弱めると元の場所に戻ってしまう弾発性固定や、関節の変形、骨折部位の長さの変化、関節に骨がなくなり空虚になるなどの変化がみられます。
合併症は骨折、血管および神経の損傷、軟部組織の損傷、内臓損傷があります。
脱臼が整復されると血種が吸収され軟部組織が修復されます。また、肩や顎では脱臼を繰り返す反復性脱臼に移行する場合もあります。脱臼状態をそのまま放置すると痛みや腫脹は軽減し、動くようにもなりますが、再び痛みを伴ったり脱臼しやすくなったりと粗悪な状態になります。
とにかく脱臼は早めに処置することが大事です。また、その際には骨折の有無を確認し、神経や血管を損傷しないように整復することが一番大事です。無理やり引っ張る、整復してみるなどは危険が伴いますので控えたほうがよいでしょう。
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