高齢者に多い骨折について

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木下智雄

きの整骨院 院長

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日頃、生活をするうえで転倒する場合がありますよね。その時に気を付けなければいけないことが、骨折をしないことです。もちろん、急な動作で起こりますので防ぎようなない事がほとんどですが、普段からカルシウムを取る、日光を浴びる、関節をよく動かしておく、体操をするなどで骨折のリスクは少なくなります。

人間は歳を重ねていくと、骨がもろくなる場合があります。そうなると、転倒や動作により骨に負担がかかり骨折する確率が高くなります。そこで、高齢者に多い骨折を4つ紹介します。

①手首の骨折

肘から手首まで二本の骨があります。親指側が橈骨、小指側が尺骨といいます。転倒などでとっさに手を着くと、手首が曲がり体重が載ります。手首の靭帯で支えきれない場合は橈骨、負担がのりかかり橈骨が手首の1-2センチ上で骨折します。強い圧痛や運動痛、腫れ、熱感を伴い動かすことができません。骨の位置関係が悪い場合には整復作業(骨と骨をもとの位置に戻す)が必要になります。しっかり固定しないと手首の可動域制限が発生したり、変形を伴うことがあります。

②上腕骨の骨折

上腕骨上部(肩のちょっと下)の骨折です。こちらも転倒などで手、肘、肩などを強く打ち付け骨折します。これも強い痛みで腕を動かすことは困難です。骨の転位(骨の位置が動く)がなければ三角筋等で固定をしますが、手術でボルトをいれることも少なくないようです。また、強い腫れ、内出血が起こりショック症状で気分が悪くなる方もいます。

③大腿骨の骨折

大腿骨頚部骨折はこれも転倒により股関節の外側の骨を打ち付けることで骨折します。骨粗鬆症と大きく関係しており、女性に多くみられます。体重を支える位置にあるので、予後は手術の適応になることが多いです。これが起こると「寝たきり」になってしまうと考える方多いようですが、的確な判断と早期にリハビリを開始することで最近は改善できる方が多いようです。

④背骨の圧迫骨折

尻もちを着いた際に体重や衝撃が背骨に加わり、背骨が押しつぶされる骨折です。これも骨粗鬆症の方は損傷しやすく注意が必要です。最近では「いつのまにか骨折」と言われ、大きな外力が働かなくてもレントゲンで骨折が発覚することもあります。症状が少なくただの腰痛と勘違いすることもあります。鋭い腰の痛みなどがあれば一度レントゲンを撮りにいくのがいいでしょう。